ロボット活用ナビ

ロボット導入実証事業インタビュー

『車載用安全装置部品のトレー移送及び整列工程へのロボット導入』

不二精工株式会社

● 自動車の「横滑り防止装置」用ECU基板に組み込まれる、電子コネクターの生産工程を自動化。
● 作業ミスや作業時間のバラツキが発生する単純作業を代替し品質安定に大きな効果を発揮。

ロボット導入のきっかけ
 不二精工(株)は、大正9年に東京・板橋にて創業を開始し、昭和19年に取引先の松下電器産業(株)<現パナソニック(株)>の招請に応じて大阪に移転しました。創業以来培ってきた“精密プレス技術”をベースにし、インサート成形技術を付加させて、汎用電子部品から携帯電話のコアパーツなどに対応してきましたが、15年前より今回の対象製品でもある車載電子部品も手掛ける様になりました。国内の競合メーカーに「品質」、「コスト」に優位性があれば受注獲得できていた状況から、海外メーカーが品質や納期に対応できるレベルになってきた事で、人件費を安価に扱える海外メーカーとのコスト競争が激しくなり、新技術と新生産ラインが必要となりました。従来であれば、既存設備の改造や部分的な自動化を行い、工程間や整列作業は人海戦術で対応していましたが、上記課題を解決する為には、汎用性に優れたロボットを主体とした自動設備(ライン)が必要との結論に至りました。
 しかし、ロボット導入の経験が無い為どこから手を付けたらいいのかも分からない状態でした。商社や取引先に状況を説明し相談を行った結果、数社のシステムインテグレーターにアドバイスを頂く事ができ、その中でも当社のスタイルにマッチした提案を(株)妙徳様に頂いた事で、ロボット自動ラインの導入に至りました。


ロボット導入の内容
 ロボット導入を行ったのは、インサート成形工程で、対象製品としては車載用電子部品(車両安定制御用のユニットに組込まれる基板コネクター)です。
 まず1次成形後の端子(端子A、端子Bの形状が異なる2種類に対応)をエアー駆動の金型でカットを行い、端子4個を専用ホルダーにストックした後、ロボットにより専用トレー(80個入り)に整列させます。整列後のトレーは22段(1ロット)まで自動積載させ、待機ステーションに排出させます。2ロットまでストックが可能で、約4時間の無人生産に対応しています。
 次の2次成形では、上記で整列させた端子の専用トレー(端子A、端子B)を専用ラックにセットしておきます。ロボットはこの専用トレーを2個同時に(端子A、B用:各1個)把持用のステーションに搬送し、使用済みの専用トレーと自動交換を行い、更に次の端子トレーを自動交換する為の準備として専用ラックの棚を引出します。次工程は、既存設備のロータリー成形機によるインサート成形で、直後に機能検査を行い完成品として製品を排出します。
 その後、今回導入したロボットで、製品トレーに製品を24個整列し、そのトレーを6段まで積載させます。その後その状態で製品ラックに収納し、全行程が終了なります。

ロボット導入を終えて
 ロボットを主体とした自動設備を導入した結果、作業員の都合による設備停止が無くなり、生産計画に対する達成率が著しく向上しました。品質に関しても人的影響による不良は皆無となり、異常発生時には確実にライン停止となる為、次工程に流出する前にストップする事ができる様になりました。この事はロボット導入目的のひとつで、他の目的である原価低減もつながり、経営資源の考え方に大きく影響し、選択肢として幅が広がったと考えます。又、生産担当者の自動化・無人化に対する意識も大きく変わり、「とりあえず、なんとかするしかない!?」から、「ロボット+自動化設備で、品質・原価(人件費)・企画数の課題に対応し、5年で償却する!!」と、具体的で前向きな発想になりました。
 今回のロボット導入は、新製品獲得の場面で、営業だけが頑張るのではなく、製造と協力して獲得する基盤が整った事を実感しています。

導入前 導入前 人による手作業で、端子・製品を専用のトレーに整列させていた
   
導入後 導入後1 ロボットが、端子を把持し専用トレーにセットする
  導入後2 端子-製品トレーを交換・移載・積載を高速でハンドリングを行う
  導入後3 ロボットが主体の、自動インサート成形ラインの全景

不二精工株式会社 http://www.fuji-seiko.com/

 不二精工(株)は、1920年の創業以来培った精密プレス加工技術を基軸に、プラスチックとの複合成形を付加させ、“精密”“複合”をキーワドに発展を続けています。また、2002年には、アジアの拠点として「上海濱野精工有限公司」を設立しグローバル展開を進め、常に「お役に立つ」という企業理念を根底に、社名に込められた“二つと無い”企業創造への絶えまぬ努力を続けています。
 又、常にお客様の視点に立ち、製品機能を充分に理解した上で、金属加工から樹脂成形まで当社独自の技術により、設計~試作~量産までを一貫して行うと共に、細かいニーズにも対応しています。
企業詳細情報
【主な事業内容】
・精密金属プレス加工及び、金型設計製作
・精密インサート成形加工・試作~量産
・製品設計(企画・提案)及び新技術開発
・海外工場:上海濱野精工有限公司
住所:〒555-0025
大阪市西淀川区姫里3丁目5番4号
TEL:06-6472-9409
設立:1959年7月31日
資本金:1,000万円
従業員:30
 今後は、すぐやる!必ずやる!最後までやる!を行動指針とし、ものづくりの基本である5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)を徹底する事で、少人数でもキラリと光る会社であり続けます。
土屋合成 土屋代表
代表取締役 濱野雅夫

株式会社妙徳 http://www.convum.co.jp/

【基本情報】
住所:〒146-0092
東京都大田区下丸子2-6-18
TEL:03-3759-1491
国内事業所:岩手、東京、名古屋、大阪、
福岡 海外事業所:中国、韓国、タイランド
【得意分野】
・真空機器を用いたロボットシステムの
企画と構築
・真空機器を用いたロボットハンドの
企画、製作
【紹介】
 真空機器総合メーカーとして40年の実績をベースに、2014年度からロボットを中心としたシステムを請負っております。特にロボットハンドでよく使用される真空吸着ハンドについては、ロボットメーカー様含めさまざまなお客様から好評を得ております。

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